オーガニックとは
オーガニックは、日本語に訳すと「有機の」という意味です。
化学肥料や合成農薬に頼らずに、水、土、太陽、生物など自然が持つ本来の力を活かした農林水産業や加工方法のことを指します。
全ての命を幸せにする仕組み
片手で土をすくうと、そこには地球上に住んでいる人類の数よりも多い生物が住んでいるといわれます。目には見えない微生物も含めそれぞれが互いに作用し合い、生かし合っています。
この地球上に命を持って生きているのは私たち人間だけではありません。互いが影響し合って成り立っています。
人も植物も動物も、昆虫も微生物も、土も水も空気も、社会も地球も、そして未来も、みんなつながっています。どれか1つだけを切り離して考えることはできません。
オーガニックは、そんな「全ての命を幸せにする仕組み」を目指しています。
有機の四原則
“有機の国連”ともいわれる国際NGO「IFOAM(国際有機農業運動連盟)」は、オーガニックが依拠すべき基本法則として「健康」「生態系」「公正」「配慮」の4つを掲げています。
私たちの健康は私たち人間だけでは成り立ちません。健全な食物連鎖が守られ、健全な自然環境や社会環境が実現すること。そして、生産・加工・流通・消費のどの過程においても関わる全てが公正な関係であること。今の幸せだけでなく、それが未来のまだ見ぬ命の幸せにもつながっていくように配慮された技術を使うこと。
それがオーガニックの目指す「全ての命を幸せにする仕組み」であり、食の安全・安心や環境問題の面だけでなく、児童労働禁止や植民地栽培撲滅、動物福祉といった社会問題の解決にもつながるたくさんの可能性を秘めているのです。
オーガニックが依拠すべき基本法則
健康
例えば私たちが食べる野菜も、健康な土や環境がなければ健康に育ちません。土壌も、植物も、動物も地球環境も全てが健康な状態であることによって健全な食物連鎖が成り立っています。何か健康を脅かすものがあれば、そこから守ることが必要です。化学肥料や化学農薬、動物用医薬品、遺伝子組み換え、放射線照射、食品添加物などをできるだけ避けるのはそのためです。
生態系
生態系のバランスを壊すことなく自然と共生するためには、できる限りその地域の資源をその生態系の中で循環させることが必要です。昔からその地域にいた生きた在来種の推奨もそこからきています。適地適作、地域の文化を大切にすることにもつながります。
公正
農業者も労働者も、加工業者も流通・販売業者も消費者も、オーガニックに関わる全ての人、そして動植物も含めた全ての命が公正(フェア)な関係であること。児童労働禁止や動物福祉などの問題の解決にもつながります。
配慮
生態系や農業について私たち人間が知り得ることはいつの時代においても完全ではありません。だからこそ、予測できない技術は排除し、未来を生きる子どもたちに負の遺産を残さない配慮が大切です。例えば遺伝子組み換え技術が排除されているのも、その影響が未知数だからです。
OCOの取り組み
オーガニックのこうした考え方を実現するためには、きちんとした規格基準と公正な認証の仕組みが不可欠です。次世代に正しく伝え、引き継いでいくために、OCOでは、力量のある審査員が質の高い審査に取り組んでいます。
オーガニックの「認証」は安全を証明する未来への大切なパスポートだと考えるからです。